子ども用折りたたみ椅子 2

子ども用折りたたみ椅子 2

前回までで前脚と後脚のパーツ加工が終わりましたので、前脚と後脚の開く角度を調整していきます。

 

前脚と後脚のジョイント部の穴と前脚先端の穴に同じ直径の丸棒を差し込んで固定し、後脚を最大限に開きます。
写真では上側の後脚の開く角度が大きくなっています。

 

前脚ストッパーの丸棒に当たる後脚の部分をペーパーで削って調整します。少し削るだけで角度が大きく変わるので慎重に削ります。

 

後脚の先端が揃いました。

 

前脚に座面受けを取り付ける凹みを加工します。最初の段階で板の厚みより少し小さい直径の穴を開けておき、ノミやヤスリを使ってC字形の凹みを作ります。

 

ノコギリとヤスリでC字形からコの字に形を変え、木端を丸くした座面受けを合わせていきます。

 

全てのパーツの加工が終わりました。

 

「G+chair」「Kajigaya Kousaku Club」という文字はGプラスさんが持っているレーザーカッターで刻印してもらいました。背もたれになる板です。

レーザーカッターというのはレーザーの熱を利用し、パソコンで作ったデータの形で紙、薄いプラスチックや薄い板を切断する機械です。Gプラスさんのレーザーカッターは出力が弱いので薄い板を切ることは難しいのですが、表面を焼いて刻印することが可能です。

 

パーツの調整が終わったので、ここからはパーツごとに組み立てを始めます。

 

前脚の上端に背もたれの位置決め用のダボをつけます。

 

背もたれのパーツです。白い部分は刻印した部分を保護するために厚紙とエアキャップを巻いてあります。両端の出っ張りは前脚に内側からビス留めするための出っ張りです。

 

前脚を組み立てたところです。全部接着してしまうと最終的な組み立てができなくなるので、奥側は仮留めにしてあります。手前側は完全に接着し、ビス頭が見えないようにダボを埋めてペーパーがけしてあります。

 

後脚はジョイント部分を除いて接着してあります。

実はここで少し気が抜けてしまい、直角が出ていない状態で組み立ててしまいました。

 

前脚と後脚の仮組みです。

後脚の直角が出ていないために折りたたんだ時に前脚と後脚が当たるようになってしまいました。前脚のジョイント部分の穴を下の方向に2mmほど拡大して逃げましたが穴を拡大するのも大変です。

この状態でもう一度、左右のストッパーと後脚の間に紙を差し込んで隙間を確認しながら調整をしています。

 

座面のパーツです。

 

座面の背面の板を接着すると組み立てられなくなるので接着はここまで。

側板の隙間に後脚の丸棒が入ります。丸い形ではないのは折りたたんだ時に座面の前端が背もたれに当たり、前脚の厚さに収まらなくなるのでスライドさせて前脚に収めるため。階段状になっているのはスライドさせている状態では動かないようにするためです。

 

座面側板が座面受けに当たる部分の切り欠きは現物合わせで作っていきます。写真は切り欠く前の状態。

 

側板の座面受けに当たる部分を切り欠いた状態です。

 

基本的に後脚が開く角度を決めるのは前脚にあるストッパーではなく、こちらの切り欠きの方が重要だと思います。

 

座面をスライドさせるために座面を支える後脚の丸棒を加工します。丸棒の片方に溝を作ります。写真はその角度や深さを決めるための計測具になります。厚紙にプリントしたものを切り抜いています。

 

後脚の丸棒に押し当てて、印をつけ溝をつけていきます。

 

ノコギリで何本か浅い筋を入れてノミで削り、ヤスリとペーパーで仕上げてあります。

 

丸棒に浅い溝を作ることにより、座面の狭い部分にスライドさせることができるようになり、この状態で座面が回転することがなくなります。