|10| ガンタレ流儀4 配置・写真背景削除

|10| ガンタレ流儀4 配置・写真背景削除
Office2016からOffice365に入れ替えたのでリボンのアイコンなどデザインが変わっています。

テキストボックスの配置

前回までにテキストボックス内の文字列の処理が終わったので、テキストボックスや写真をレイアウトしていく作業に進みます。

 

オブジェクトの数が多くなってきたので、オブジェクトのリストを表示させたいと思います。

テキストボックスのどれかを選択して|描画ツール > 書式 > 配置 > オブジェクトの選択と表示|をクリックします。

 

このリストの中からオブジェクトを選択することができますし、非表示にすることもできます。オブジェクトを上下にドラッグすることで前面に移動したり、背面に移動することができます。

ただし、「文字列の折り返し」で設定する「前面」「背面」とは違いますので通常のテキスト入力エリアを超えて上下にドラッグすることはできません。

オブジェクトの名前を変更しておくと便利です。複数のオブジェクトを選択しておいてグループ化することもできますので、ちょっとIllustratorのレイヤーに近い機能です。

必要に応じてガイドを追加します。紙面の下半分は2段に組まれていますので段間のガイドを追加しています。左下のテキストボックス内最終行の文字下端を下余白のガイドに合わせます。文字列左端を左余白のガイドに合わせます。

 

それぞれのテキストボックスの左右位置や上下位置をガイドに沿って合わせていきます。複数のオブジェクトを選択しておいて|描画ツール > 書式 >  配置 >  配置 |で揃えたり、矢印キーで微移動したりして揃えていきます。けっこう面倒くさい作業ですが、この地道な作業がきれいなデザインにつながります。

 

テキストボックスのレイアウトが終わったら「妖怪に出会えそうな日」の下に敷く色帯を作ります。テキストボックスの背景に色をつけてもいいのですが、文字を上下センターに置くのが面倒なので長方形を描いています。後から挿入したオブジェクトが既存のオブジェクトより前面になるので、挿入した図形を「最背面へ移動」するかオブジェクトリストでドラッグしてテキストボックスより背面へ移動します。色は写真を挿入した後で決めようと思いますが、「枠線なし」しておいた方がいいでしょう。

 

写真の挿入

次に写真を挿入するわけですが、挿入する前に写真のトリミング枠を兼ねて長方形を挿入して全体のレイアウトを決めます。「第4回 写真のトリミング、図形によるマスク 3」で解説した方法を使ってトリミングしていきます。画面キャプチャでは上部の写真2枚の位置をはっきりさせるため、左右の長方形の色を変えてあります。枠線はなしにしておきましょう。

 

右上の長方形を選択して|描画ツール > 書式 > 図形の塗りつぶし|から「図」を選択します。Wordでは写真やイラストなどの画像は「図」と表記されます。

 

挿入したい写真を選択します。

 

長方形の中に挿入されましたが、この方法で挿入した写真は図形のタテヨコ比に変倍されます。

 

挿入した写真を選択して|図ツール > 書式 > トリミング|から「塗りつぶし」を選択します。

 

写真のタテヨコ比がオリジナルに戻りました。

 

このままではトリミング枠として活用した長方形は図形として扱われ、トリミング後は四隅の丸をドラッグしてもタテヨコ比を保てませんので|図ツール > 書式 > サイズ|または|描画ツール > 書式 > サイズ|から「縦横比を固定する」にチェックを入れます。「図ツール」からでも「描画ツール」からでも結果は同じになります。

「図ツール」とは写真やイラストなどの画像を扱うツールで「描画ツール」は図形やテキストボックスなどを扱うツールになります。

 

写真のタテヨコ比を変えないよう四隅の丸をドラッグして拡大縮小します。この方法で何度でもトリミングをやり直すことができます。

 

背景の削除

同じように左上の写真を挿入します。必ず、写真のタテヨコ比をオリジナルに戻してから拡大縮小します。背景の上の部分が足りていませんが、この写真は背景を削除しますので問題はありません。

 

背景を削除するためには|図ツール > 書式|から「背景の削除」を選択します。

 

「背景の削除」を選択するとリボンのメニューが変わり、自動的にWordが背景だと認識した領域がピンクにマスクされます。ここから削除する部分と残す部分を編集していきます。

 

「保持する領域としてマーク」を選択します。するとマウスポインタが鉛筆のアイコンに変わります。ピンクにマスクされたお面の半分をマウスでなぞります。この段階では大雑把で構いません。鉛筆でなぞられた後は緑色になります。

 

マウスから指を離すとお面の半分のマスクが外れました。同じように洋服を処理していきます。背景との色の差が少ないとマスクするのが難しくなります。少しづつ慎重ににやりましょう。

 

拡大して細かな部分を修正していきます。

 

垂れている紐のマスクが外れました。

 

次に左手と服の隙間をマスクしていきます。

 

「削除する領域としてマーク」を選択します。

左手と服の隙間を鉛筆でなぞります。このぐらい小さな部分だと点を打つという感じになります。赤色になります。

 

マウスから指を離すとピンクにマスクされました。

 

最後に「変更を保持」をクリックして完成です。この作業が終了してもWordは背景がある写真も保持しているので、やり直すことができます。手順としては写真を選択して「背景を削除」を選択するだけです。

 

仕上げ

右下の写真も右上と同じように「図形の塗りつぶし」から挿入します。必ず「トリミング」から「塗りつぶし」を選択してタテヨコ比をオリジナルに戻すことを忘れずに!

次に色帯の上に置いたテキストの色を変えます。テキストボックスと図形が重なって思うように選択できないときはオブジェクトのリストで選択するのがいいでしょう。

文字列を選択して文字色を「白」にします。

 

次にテキストボックスの下にある長方形を選択します。

 

図形の色を選択し、「枠線なし」にします。
図形の枠線は処理を忘れやすいので、最初に「枠線なし」にしておく方がいいかもしれません。

 

妖怪の名前の文字列を選択して色をつけます。

 

最後にガイドに使ったラインを非表示にして完成です。