喫茶店のメニューやレポートの目次を作るときに便利なのが、タブです。
例えばメニューの場合、飲み物は左揃えに値段は右揃えにするのが普通です。これをスペースや「…」などを間に入れると揃わなくなることが良くあります。品名にアルファベットを使うと完全にお手上げになります。
そのようなときに特定の文字列をピッタリ揃える機能がタブです。
タブを使う場面
上は品名と値段の間に「…」を挿入した例で値段が右側に揃っていません。
タブを使うと値段が右側に揃います。また、タブリーダーと言われる点線や下線を挿入することもできます。
タブの既定値
タブは文字列と文字列の間にマウスポインたを挿入し、「Tab」キーを押すことで入力できます。
前々回の「インデント・タブ 1 文字幅という単位」でも書きましたが、タブ設定での字数は絶対値になるので42ptになっています。フォントの大きさを変えてもタブ位置は変化しません。
タブ記号は「→」で表示されます。
タブ記号を常に表示させるには|ファイル > オプション > 表示 > 常に画面に表示する編集記号|から「タブ」にチェックを入れます。
普段は表示させず、必要な時だけ表示させるには|ホーム > 段落|にある表示非表示ボタンをクリックします。
文字列の3文字目の後ろにタブを挿入すると4文字目の位置が5文字目に移動します。4 文字目の後ろに挿入すると9文字目のタブ位置まで移動します。
先頭の文字列が4字以上、8文字未満だと次の次のタブ位置まで移動することになります。
アルファベットやプロポーショナルなカナ文字の場合は字数ではなくpt数で考えることになります。
オートコレクト
1文字目と2文字目の間にタブを挿入すると先頭の文字の種類によっては既定値の位置まで移動しないことがあります。これはオートコレクトによって箇条書きだと判断されるからです。ルーラー上のぶら下げインデントマーカーが6.3mm分移動しています。
タブを挿入した直後をよく観察していると一瞬、既定のタブ設定の位置に文字列が移動してからオートコレクトが働き、6.3mmの位置に移動しています。
タブを削除すると先頭の文字まで削除され、1行目インデントマーカーが6.3mm移動してぶら下げインデントマーカーと同じ位置になります。
タブ位置へ移動した後、ぶら下げインデントの位置まで移動という2工程の動作なので、
オートコレクトオプションボタンが表示されたら、「元に戻す」を選択するか、メニューバーにある「元に戻す」ボタンをクリックすることで既定のタブ位置に戻ります。
行揃え
上の例は行揃えが両端揃えになっています。行末の文字列が右側に揃うように配置されます。左揃えにしておきましょう。
タブ設定ダイアログでの設定
メニューを例に基本的なタブ設定をしてみます。
まず、テキストを入力します。数字は英数モードで入力しましょう。
品名と値段の間にタブを挿入します。
タブ設定ダイアログ
タブ設定をする全ての段落を選びます。ここでは3行が改行で区切られているので3段落になります。タブ設定は段落単位での設定になります。先頭から末尾まで選択しておく必要はなく先頭段落の一部から最後の段落の一部が選択されていれば問題ありません。
全ての段落を選択することはとても重要で、ついついマウスポインタを挿入しただけの状態でタブ設定しがちなのですが、そうするとその段落だけの設定の設定になってしまいます。
ホーム段落で段落ダイアログボックスを表示します。
段落ダイアログが表示されたら、左下の「タブ設定」ボタンをクリックします。
タブ設定ダイアログでタブ位置、タブの種類、タブリーダーの3項目を設定して「設定」ボタンをクリックします。
タブ位置は段落の先頭からの位置を文字数で入力します。1字=10.5ptが既定値になります。日本語の場合、文字数の方がイメージしやすいのですが、フォントの大きさが16ptだったら16pt×12字分のpt数を入力しても構いません。192ptと英数モードで「pt」まで入力します。
字数は小数点以下2桁まで入力できます。
タブの種類とはテキストの揃え方で5種類の中から選択します。ここでは右揃えにします。
タブリーダーはテキストとテキストの間に挿入する記号です。ここでは点線を選びます。「設定」ボタンをクリックします。
複数のタブを設定できます。最初のタブを設定したら、必ず「設定」ボタンをクリックしてから次の設定をし「設定」ボタンをクリックします。
複数のタブ設定がリストで表示されます。
全ての設定が終了したら「OK」ボタンをクリックします。
ただ、複数のタブを設定するのであれば後述するルーラーでのタブ設定の方がリアルタイムに目視しながら設定できるので便利だと思います。
次回、紹介します。
設定されたタブをルーラーで微調整します。
ここでも全ての段落を選択しておくことが大切です。選択を忘れてしまうとマウスポインタが挿入された行(段落)だけが他の行と異なる設定になってしまいます。
ルーラーにある逆L字型の右揃えマーカーをドラッグして調整します。ドラッグしている間は選択されていることを表す文字列の背景が表示されなくなります。
また、マーカーをドラッグしている最中はマーカーの位置と縦に表示される点線がズレます。微調整するにはAltキーを押しながらドラッグします。
ドラッグを終了すると選択した文字列の背景が表示されます。
完成です。